平成20年度農試北部支場における試験研究成果の概要

摘要

「新高」並みの品質を持ち，日持ちがよく，果肉障害が発生しにくい品種の育成を目的として1996～1999年に交配して約300系統を育成し，選抜を行ってきました。2005，2006年に1次選抜し，系統名を付けた2系統（岡山ナシ1号，岡山ナシ2号）は2次選抜中です。このうち，「岡山ナシ1号」の2次選抜樹は2008年に初結実しました。「岡山ナシ1号」の果皮は赤味が強く，さびの量が多い特徴があります。そこで，掛け袋の種類をかえて外観が改善されるか検討したところ，慣行の外新聞紙棟内赤色パラフィン2重袋を掛ける場合には，袋を掛ける約1ヶ月前に小袋を掛けると，果皮色の赤味が低減し，さびの畳も少なくなりました。また，外オレンジ内赤パラ2重袋では小袋を掛けなくても慣行袋より外観がよくなりました。「岡山ナシ2号」は2次選抜樹を育成しています。