帰化雑草の老舗は今－エゾノギシギシ－

摘要

ギシギシ属は離弁花類タデ科に属し，国内では，エゾノギシギシ，ナガハギシギシ，アレチギシギシ，ギシギシなど14種が確認されている）。 我が国の牧草地に侵入，繁茂し，問題となっているものにヨーロッパ原産のエゾノギシギシおよびユーラシア原産のナガハギシギシとヒメスイバがある。 工ゾノギシギシは明治時代に我が国に入ったとされているが，詳細な時期は不明である。 国内の牧草地，樹園地，芝地，畑地，路傍，海岸，荒地において，これが帰化雑草かと思うほど普通にみられ，北海道～九州まで分布し，学名はRumex obtusifolius L．である。 Rumex はギシギシ属を表し，その語源は「吸う」で、古代のどの渇きをいやすためにギシギシ（スイバ）を吸ったことに由来するという。 種名のobtusifliusは写真－1のように“先が尖っていない葉を持っている”を意味する。