除草の風土〔12〕: 新潟県中越地方の松代町、高柳町における「草刈り」と「草薙ぎ」

摘要

新潟県は南北に細長い県で，北から下越，中越，上越，そして島の佐渡の4地方からなる。 平成18年度の新潟県の水稲作付け面積は，全国第1位の約12.0万baであり，そこで収穫されたコシヒカリ（水稲品種）は，新潟産コシヒカリとして高い人気を得ている。水田は新潟平野で代表される平坦地域のみならず，内陸部の中山間地にも多く，山間には多くの棚田も見られる。 中山間地の農業は雑草との戦いである。畑地，水田はもとより農道などは地形的に法面が大きく，農家の後継者不足と高齢化が進む中，その雑草防除は農家にとって大きな負担となっている。 また，これらの除草の他に，山中でめ除草もある。 山では食用のゼンマイ，ワラビ，フキなどもあり，このための除草も行われる。