日本における放牧畜産の技術的展望

摘要

平成12年3月，国民の望ましい食生活の実現に向けて文部省、厚生省、農水省により「食生活指針」が策定され，関係省庁は連携してその普及、定着に取り組んできたが，脂質の摂む）過ぎ等の傾向が続いてお古），「望ましい食料消費の姿」とは大きな乖離を生じている。 「日本型食生活」の実現を図るために重要な米の消費量は，依然として減少傾向で推移しているが，肉類の消費量は，引き続き増加傾向にあり，和牛子牛の市場価格は高値安定基調で推移し，酪農を含めて大家畜畜産経営は一息ついている。しかし，少子、高齢化時代を迎え，かつてのような食料の総消費量の増加は期待できない。 また，これに加えてWTO体制下の一層の進展により，市場シェアの獲得をめぐって，国産品と輸入品との国際間競争が益々，激化することが予想される。