元気け寒さを乗り切るための 飼養管理

摘要

景気の低迷が影響し、高級食材といえる和牛肉は消費の伸び悩みにより、枝肉価格の低落傾向が続いてます。A4格付で一、六五〇円程度の枝肉単価では、肥育農家さんのため息が聞こえてきそうです。それに連動して素牛価格は図1の通り、平成二十年より低迷を続けています。ブランド牛肉を出荷している方を除いて、肥育農家さんは家畜市場で強気に素牛を競ることが難しい状況にあります。家畜市場では、実績のある血統が三代祖内に入り、しかも下痢や肺炎などの病気をせずスタスクと元気に大きく育つた素牛でなければ、素牛生産者が納得できるセリ値にならないのが現状です。私は現在、北海道内でも有数の農業地帯である十勝の農業改良普及センターに勤務しています。担当地域内にホクレン十勝地区家畜市場があるので、たまに顔を出して和牛素牛の巿場動向を調べていますが、去勢牛で、評価された牛とそうでない牛では一〇万円の開きがあります。