非破壊分析（近赤外分析法）による フォレージテス卜新システム構築

摘要

我が国における酪農は、給与飼料の多くを 輸入飼料に頼っており、近年、飼料価格の高 騰、高止まりが続く中で厳しい経営が強いられ ている。このような状況の中で自給飼料の有効 活用による自給率向上を図り、飼料の効率的 な給与を中心とした飼養管理による高位安定 的な乳生産を図っていく必要がある。そのため には、給与飼料の栄養成分を正確に把握し、 飼料給与診断に活用させていくことが不可欠 である。乳牛に給与する粗飼料は、品種、刈 り取りステージ、調製方法、条件、土壌-気 象条件等の違いによって、成分含量'栄養価 の変動が大きい。そのため、個別農家が給与 している粗飼料そのものについて直接的な評 価が必要となる。酪農家が実際に使用してい る粗飼料を分析し、飼料給与診断に応用する 一連の過程を「フォレージテスト」と呼んでいる。