北海道における乳牛への性選別乳牛精液の使用が産子の性別及び母牛の 生存率に及ぼす影響

摘要

性選別乳牛精液は、X染色体を持つ精子 (雌）がY染色体を持つ精子（雄）よりDNA 含量が約3.8%多いことを利用して、X染色体 を持つ精子（雌）を高率に選別したものである。 一般にこの選別工程による精子の傷害と通常 精液より少ない精子数が、性選別乳牛精液の 受胎率を低下させると考えられており、性選別 乳牛精液の受胎率は、通常精液の75-80% 程度であることが報告されている（Karakaya ら2014、 Butlerら2014)。