年率10％成長で5年俊に需給逆転現象/新製錬法の確立やCIS品の有效利用が焦点に

摘要

スポンジチタンの今年の世界需要は，2001年に過去最高を記録した日本では引き続き高水準を総持する見込みだが，航空機産業への依存がまだ高い米·欧市場は米同時多発テロの後遺症により低迷するとみられることから,全体では58，000～59，00批と10%前後の減少が予測されている。 しかし，米·欧の航空機市場は2004年以降に軍用,民間を含め増産計画が目白押しであること,また一般工業用,民生品が中心の日本·アジア市場が今後も堅調に推移し，世界の需要が2003年以降，年率10％程度成長したと仮定すると,2006～2007年にはスポンジの需要は完全に生産を上回ることが予想される。 チタンの原料問題ではリサイクル体制の充実や，タロ一ル法（四塩化チタンのMg，還元法）に代わる新製錬法（出発原料に酸化チタンを使用）の開発が精力的に行われているが，現行の製造法でも「カザフスタンなどCISに旧西側から技術援助を行い，スポンジの一大供給基地を構築してはどうか」（蝶理）との撞案もある。