供給は中国依存強く相場再高騰の恐れも中国政府が採掘·環境規制を強化し新規供給も望み薄

摘要

アンチモンの国際相場（Sb99.65％以上，LMB）は，昨年3月末～4月上旬に史上最高値の16，400～17，200ドル／tを記録してから価格調整を続ゆてきたが，底打ちの兆しをみせている。ハロゲン系難燃剤の効果を高めるSb系難燃助剤の世界需要は，自動車や家電の購入補助金が主要各国で終了し，昨年秋以降はヨーロッパや中国の景気減速感を受軌　低迷している。今年は自動車向けがアメリカや中国市場などで拡大競るものの，薄型テレビなどの家電製品が回復しておらず，難燃助剤の需要が戻るのは夏以降とみられている。その一方，供給は採掘?製錬とも中国が9割以よを占めることから，今年も中国政府の採掘·生産規制や環境規制に左右される。需要が本格隙こ回復すると，中国に頼りきった世界供給の不安定さが顕在化し，何かの供給障害が起き紺ば相場が再び急騰ずる可能性もある。