地上式RC配水池耐震補強への二相ステンレス鋼の適用

摘要

横浜市の南西部に位置する小雀3·4号配水池は、小雀浄水場内の高台（標高71m）に建設された横須賀市との共同施設で、地上式一部2階建ての配水池である。竣工は1974（昭和49）年で、築後40年が経過している（表1、写真1）。1995（平成7）年に発生した兵庫県南部地震以降、全国的に水道施設の耐震化が進められており、横浜市水道局においても、沈でん池·ろ過池·配水池等の水道施設の耐震化を進めているところである。小雀3·4号配水池は、2009（平成21）年に実施した耐震診断の結果、レベル2地震動に対して「壁·柱·底版·中床版」のほぼ全ての範囲で「曲げ耐力」および「せん断耐力」が保てないことが判明したことから、併せて耐震補強設計を行った。