植物ホルモン機能制御剤の創製と応用に関する研究

摘要

農薬にとって抵抗性変異体の出現は大きな問題であるが，一方で抵抗性原因遺伝子の同定や変異部位の解析により農薬の作用部位についての詳細な情報が得られてくるという利点もあった．光合成電子伝達系光化学系IIを阻害する除草剤であるアトラジンの場合，1950年代の半ばに市場へ導入されてから約5年後に作用部位が光合成電子伝達系であると報告されたが，抵抗性変異体の報告は導入から約15年後の1970年前後となっている．