黄疽，吐血·下血，嘔気·暱吐，食欲不振，胸やけ，便通異常，腹痛，肛門·会陰部痛

摘要

抗菌薬による下痢を疑った時，どれくらい前までの病歴を確認する必要があるでしょうか？通常1-2週間までで大丈夫です.ただ，少数(数％)の患者では3力月程度まで遡る必要があると言われています.患者：64歳，男性. 家族歴：父親が糖尿病. 既往歴：13歳；急性虫垂炎. 現病歴：15年来の糖尿病に対して，食事療法·運動療法に加え，7年ほど前からグリメピリドを徐々に増量して4 mg/日投与して血糖をコントロールしていた.空腹時血糖は120 mg/dl以下で安定していたが， 食後血糖がたびたび200 mg/dlを越えることがあるため，ボグリボース0.6 mg/日の併用を開始した.血糖は食後60分で160 mg/d〖前後で安定したが，腹部膨満感と1 日4回程度の軟便から下痢傾向となった. ボグリボースを0.3 mg/日へと減量して症状は軽快し，その後0.6mg/日へ再び増量したところ，軽度の軟便を1日1回認めるのみであった.