6月3日のOPEC拡大生産枠決議と目標価格帯の引上げ案件

摘要

6月3日，OPECはベイルートで定例総会を開き，7月1日から9月末まで実施されるOPEC総生産枠を現行の2,350万バレル／日から200万バレル／日引き上げて2,550万バレル／日とし，状況によっては8月にさらに50万バレル／日を上乗せすることで合意した。 当初，サウジアラビアは，一気にOPEC総生産枠を2,600万バレル／日にすることを主張し，これをクウェート，アラブ首長国連邦，ナイジェリアなどが支持を表明したが，ヴュネズエラが生産拡大に反対し，またイランも100～150万バレル／日の拡大にとどめるよう主張したため，これらを考慮した内容の合意となった。