大震災から一年 海上自衛隊が得た教訓

摘要

東北地方の太平洋岸を中心に甚大な被害をもたらした東日本大震災の発災から,この3月でちょうど1年が経過した。この未曾有の大災害に際し，海上自衛隊は人員延べ135万8,000人,艦艇延べ4,900隻を投入して,約5カ月間にわたる救援活動を実施し,部隊運用や装備などに関するさまざまな教訓を得た。本稿は当時第1輸送隊司令として,"おおすみ"型輸送艦3隻から成る第7海災部隊を率いて救援活動に従事した筆者からの提言である。