アメリカ海軍艦載兵器発達史1945-2014

摘要

米海軍が創設された18世紀末から19世紀初頭にかけては風力推進木造帆船時代の末期であり，艦載兵器の主力は船体の両舷側に複数配置した前装砲であった。蒸気機関が実用化されて風力との併用から蒸気推進装甲艦の時代となった19世紀半ばでも舷側砲が主流であつたが，大きな変化は回転型砲塔の登場である。その後は20世紀初頭にかけて主砲となる大口径砲2門を回転型砲塔形式で前後部に各1基搭載し，中口径砲複数門を副砲として舷側配置するのが主力水上艦では標準装備となった。しかし英海軍が305ミリ連装砲塔5基搭載の戦艦ドレツドノートDreadnoughtを1907年に登場させたことを契機に，ド級艦/超ド級艦時代に突入することになる。第2次大戦(1939～45年)の開戦前後には空母のほか戦艦や重巡洋艦など主力水上戦闘艦にレーダー装備が開始され，対空警戒ばかりでなく大口径砲射擎用の目標捜索探知に活用され夜間射撃でも威力を発揮した。