数量減販と原燃料高が重くのしかかった紙パの11年度業績

摘要

紙パルプ関連企業の2012年3月期決算が出そろった。製紙部門を持つ株式上場10社の単純合算業績は、売上高が前期比▲0.8％（340億円減）の3兆9,963億円と4兆円の大台を割り込み、営業利益は同▲15.1％（284億円減）の1,600億円で利益率4.0％、経常利益は同▲28.8％（485億円減）の1,199億円、最終損益は前期の赤字からは脱却したものの引き続く震災影響などから57億円（58億円増）、利益率にして0.1％と低レベルにとどまっている。総じて販売数量の減少と原燃料価格上昇による減益要因を製品価格の修正や合理化・コストダウン努力でカバーしようとしたが、追いつかなかったという形だ。以下、今号と次号で各社ごとに連結業績のハイライトを紹介する。