〈絰産省が委託調査で課題と条件を抽出…>: 2020年度の古紙利用率65%目標達成に向けて何が必要か

摘要

2016年度からの新しい古紙利用率目標策定に向けた動きが本格化している。日本は省令で5年ごとに利用率の新たな目標を定めており、現在は「紙製造業に属する事業を行う者は(中略)国内で製造される紙の古紙利用率が平成27年度(2015)までに64%に向上することを目標とする」となっている。もちろん国が上からー方的に指示しているわけではなく、製紙業界はもちろん需要業界や原料業界、地方自治体、消費者団体などの意見を集約した形で目標数値が決まる。このため経産省では今年1月、製紙大手や関係団体の代表から成る「古紙利用率向上の可能性に関する調査検討会」を立ち上げ、計3回にわたる会合を経て報告書を取りまとめた。報告書では結論として「2020年度を達成期限とする次期古紙利用率目標は65%以上が望ましい」としている。検討会がそうした方向性を出すに至った議論のプロセスや想定しているシナリオを紹介する。