3年連続で出荷額が7兆円台に達した「工業統計」にみる紙パ

摘要

今年2月に経済産業省から公表された「2019年工業統計速報」によると、2019年6月現在のわが国製造業は、事業所数が18万4,839ヵ所、従業者数が776万3,431人となっている。また、2018年の製造品出荷額等は331兆3,548億円、付加価値額は104兆1,260億円だった。事業所数は2016年の21万7,600ヵ所を境に、2017年以降は20万ヵ所を割り込み、この2年間は18万ヵ所台にとどまつている。これに対し従業者数は2014年以降、増加し続けており、2019年は770万人にまで増えている。これは2009年の773万人以来の水準である。製造品出荷額等や付加価値額も前年度を上回っており、製造業全体としてはプラスに転じている。以下、製造業の中に占める紙パ産業の立ち位置を眺めてみた。