新しい情勢下における中国重化学工業の発展と課題: 資本・技術集約型の鉄鋼・石油化学工業の立地変動と技術・環境・資源問題を中心に

摘要

新中国建国後から一九八〇年代半ばまでの四〇年近い社会主義計画経済の体制下で、膨大な裾野産業を持つ石油化学産業は立ち遅れていたが、一九九〇年以降の社会主義市場経済システムの整備に伴い、従来の経済体制や国有企業の改革・再編などにより大きな発展を迎、え、とくに二〇〇一年のWTO加盟前後における外国企業の進出拡大により、その発展は加速され、規模拡大を続けている。図表川に示されている石油化学産業における主要製品も一九九五年頃からそれまでになかった急ピッチの成長をとげていることが分かる。