中小下請工場の基礎体力を向上する地道な改善活動（下）

摘要

予想損益の次に大切なのが原価管理である。何のために行うかについていえば、目的別に以下の三項目がある。①現在作っている製品の製造原価を算定しておき、それと同種の製品の引き合いがあって見積り単価を積算するときの参考にするため②作業者個々のあるいはグループ、工程ごとの付加価値高を積算し、何が儲かり何で損をしているかを知り、改善の資料とするため③「この製品はこの製造原価でつくり、これだけ利益を出せ」と使うコストに枠をはめて、その範囲内で製造させる管理のためその目的を果たすためにまず行うことは、作業ごとに実請を記入させることである。