早稲田大学37号館早稲田アリーナ「戸山の丘」

摘要

1957年に建設された早稲田大学戸山キャンパスの記念会堂は,スポーツイベントや卒業式·入学式，大学祭会場などに使用され，大隈記念講堂に次ぐ大学のシンボルとして親しまれてきた。2016年に老朽化のため取り壊され，2018年11月，地上4階•地下2階建ての複合施設「早稲田アリーナ」に生まれ変わった。同施設は,スポーツアリーナ,拳法場，多目的運動場などを地下に設置。アリーナ上部は，傾斜をつけた約30mの緑化帯にスロープを設けた。早稲田近辺の既存樹種を含めて植栽され，大学周辺の緑との連続性を持たせている。盛土は100cm厚で，落ち葉や落枝が堆肥として土壌に還元されることで地力の維持や種から育てる実生更新を可能にしている。