硝化型DHS/硫黄脱窒反応槽による低コスト型下水三次処理

摘要

閉鎖性水城の富栄養化の原因の1つである下水（二次処理水）に由来する窒素を，低コスrnトで簡便に除去するシステムを開発した。開発システムは，前段の硝化型DHS反応槽とrn後段の硫黄脱窒反応槽からなる。前段の硝化過程では曝気電力が不要であり，後段の脱窒rn過程では電子供与体の管理が容易であることから，既存法と比較してコストを抑えられる。rn開発システムによって，設定アンモニア性窒素30mg-N/l，スクロース30mg-COD/lのrn模擬下水二次処理水の連続処理を670日間行なった。硝化型DHS反応槽は，流出水温7℃，rnHRT1hの条件でも，ほぼ完全な硝化が行なわれ，さらに期間中の汚泥引き抜きは一切不rn要であった。硝化型DHS反応槽流出水を硫黄脱窒反応槽によって後段処理すると，水rn20℃，HRT9～4.5hで，流出水の全窒素を15mg-N/l（硝酸性窒素10mg-N/l）以下に低減rnできた。硫黄脱窒反応槽では線流速が2.4m/hとなるように流出水循環を与えると，脱窒rn能が最大となった。硫黄担体付着汚泥は，汚泥濃度が増えると脱窒活性は低下する傾向でrnあった。