塩素系パイプ洗浄剤の合併処理浄化槽への影響評価: 実稼働中の浄化槽を用いたフィールド試験

摘要

家庭用の塩素系パイプ洗浄剤は，1回当たりの使用量がトイレ洗浄剤等と比べ多く設定rnされているため，排水中への次亜塩素酸ナトリウムの流入量も多くなる。公共下水道ではrn処理排水量が多く，処理場に到達するまでに十分希釈され，かつ次亜塩素酸自体が不活性rn化することから生物処理性能への影響はないと考えられるが，合併処理浄化槽では，規模rnが小さく流人までの距離が短いことから，水使用量や合併処理浄化槽の状態などにより処rn理性能になんらかの影響を及ぼさないことを確認する必要がある。そこで，実稼働中の合rn併処理浄化槽を用いたフィールド調査を行ない，塩素系パイプ洗浄剤の合併処理浄化槽処rn理性能への影響を評価した。rn　塩素系パイプ洗浄剤の通常使用条件および過剰使用条件で合併処理浄化槽に洗浄剤を投rn入し，投入前後の処理水質の変化を比較した。その結果，有機物処理，硝化反応，懸濁物rn質除去などの性能に関するすべての測定項目で製品投入前後に有意な差は認められず，悪rn臭の発生，異常発泡なども観察されなかった。これらのことから，今回評価に用いた塩素rn系パイプ洗浄剤は，標準使用および想定される過剰使用条件でも，合併処理浄化槽の処理rn性能に影響を及ぼさないことが確認された。