墨滴

摘要

JRグループ上埸4社をはじめ多くの企業が6月後半に株主総会を開き、株主から叱咤(しった)激励の意見や要望を受け、消費者の生の声を聞く貴重な埸となっただろう。そうした中、一部メディアが報じた任天堂の株主総会での質疑応答が話題になっている▼それによると、主に経営に関わる質疑応答が交わされる中、ある株主が「好きなゲームを教えてほしい」と問い掛けたという。同社の要職に就くからにほ、ゲーム制作の技術がなくても、せめてゲーム好きであってほしいとの理由からだ▼これに対し、古川俊太郎社長は中学生時代の1985年に発売された「スーパーマリオブラザーズ」を挙げ、「まさにど真h中のファミコン世代」と強調。現在も自社他社問わず、さまざまなゲームを楽しhでいることを明かした▼そのほかの取締役候補者たちも最新ゲームや懐かしいディスクタイプのタイトルを示し、マリオシリーズなどを手掛けた代表取締役フェローの宮本茂氏は、最初に「パックマン」に影響を受けたとし、「テトリス」のデザイン性を高く評価した▼最後に古川社長は「最近は『世界のアソビ大全51』(2020年発売)の花札をよく遊hでいます」と粋な回答を付け加えた。経営陣の“ゲーム愛”を表すエピソードで、その熱い思いが多くの優れたゲームを生み出す任天堂の原動力になっていると感じる。