小粒径ポーラスァスフアルト混合物首都高速道路の標準舗装材料として採用された次世代型高機能舗装の性能とその持続性

摘要

首都高速道路（以下，首都高）では，トンネル以外の約280kmに車両走行時に路面から発生する騒音の低減，雨天時におけるドライバーの視認性向上，ハイドロプレーニング現象対策を目的として，平成12年から表層に最大骨材粒径13mmのポーラスアスファルト混合物（以下，従来型ポーラス）を採用してきた。しかし，空隙を有する構造であるが故に粗骨材が飛散しやすく，ポットホール損傷発生と緊急補修回数，表面荒れによる路面騒音値は増加してしまつた。穴の無い平たんで静かな路面を持続的に提供するため，首都高速道路(株）は次世代のための高機能舗装材料開発に着手し，従来型ポーラスの採用から15年が経過したT-成27年に「小粒径ポーラスアスファルト混合物（以下，小粒径ポーラス)」を首都高の標準表層材料として採用するに至った。高耐久型超低騒音舗装とも呼ばれる小粒径ポーラスの優れた性能と，舗設1年4カ月後に現場で調査した小粒径ポーラスと従来型ポーラスの性能の変化についてここで紹介させていただく。