低次出力Fbedback/Anti-windup補償器による安定化設計－補償器の次数と制御性能の関係性

摘要

本論文は飽和（等価的に不感帯）要素を有する非線形rn系に対し，一般化セクター条件に基づき，制御対象の次rn数より低次のアンチワインドアップ機構を備えた動的出rn力フィードバック補償器による吸収領域の設計問題の可rn解条件を導出する．第一の結果として，制御対象の状態rnの一部が観測できる場合，その状態の観測数だけ制御対rn象の次数より低次の補償器の設計問題の可解条件が線形rn行列不等式に帰着可能であることを明らかにする．このrn可解条件により，吸収領域の最大化問題を凸最適化問題rnに帰着可能なことを示す．第二の結果として，一般化セrnクター条件に基づく設計では，制御対象の状態の一部がrn観測できる場合，制御対象と同次の補償器で達成可能なrn吸収領域は，上記の低次の補償器で必ず達成できることrnを明らかにする．この結果は，飽和を有する制御問題にrnおいて，補償器の次数と制御性能の一つの関係を明らかrnにしたものであり，重要な知見である．