においの類似度評価の精度向上に関する研究

摘要

におい質の類似度を評価する際に利用している11段階類似度評価法について、評点バラツキの抑制方法を検討した。その結果、11段階類似度指標のみを参考にして評価する現行法に対して、類似度標準値が明記されたにおいを先に嗅ぎ、類似度イメージを持ってから類似度を評価する改良法を採用することにより、評点のバラツキが小さくなることが示された。なお、改良法は現行法と比較すると類似度平均値が若干高くなる傾向が認められた。この一因として、類似度標準値を設定する際、評点を低めに付けるパネルのデータを除去して算出したことが要因として考えられた。また、目的に応じて標準値を設定することにより、様々なにおいに対応できる可能性も考えられた。