『概説標本調査法』

摘要

本書の最大の特色は、特に経済に関わる問題を対象とした大規模な統計調査を視野に入 れて、比較的新しい話題までを含めた標本調査法の解説を試みた点にある。従来、このよ うな内容を持った本は日本語では比較的少数であったが、最近、この分野の図書が出版さ れる状況が生まれてきたことは歓迎される。この傾向の背景には、公的統計調査の一部が 民間の調査機関に委託されるようになったこともあると思われる。この本に書かれている 調査方法は、民間企業や大学の研究者が実施してきたアンケート調査とは異なり、その内 容を身につけたとしても利用できる機会は多くない。