魅力ある国雋会議をめざして: 第3回日中地眕工学シンポジウム（重慶）

摘要

地盤工学分野は多くの先見性，視野の広さを備えた先 達に恵まれて，国際学会と国内学会の垣根が他の工学分 野と比較すると低いように思われる。筆者もその伝統に 触発されて，昭和60年（1985年）8月，米国，サンフ ランシスコで開催された第11回国際土質基礎工学会議 に新米大学教員として参加して以来，年に2,3回は国 際会議に出席してきた。サンフランシスコ会議は，筆者 の初の海外渡航ということもあって極度の緊張感と論文 でしか知らない世界の著名な先生方の顔が見られるとい う高揚感を持って，参加することができた）。 ところが，最近自分が年をとったせいかもしれないが， 国際会議に出席しても以前のような高揚感が感じられな くなってきた。これはまずいなあと思いながら臨んだの が，今回の中国，重慶から乗船した三峡下りの船上で開 催された第3回日中地盤工学シンポジウムであった。