石炭灰混合材料

摘要

石炭焚きボイラーで石炭を燃焼させて熱エネルギーを回収すると，その残渣として石炭灰が発生する。近年我が国の石炭灰の発生量は約13百万tと莫大である。石炭灰は，高温の燃焼ガス中を浮遊して電気集じん機で集められるフライアッシュと，燃焼中に溶融状態の固まりとなって落下しボイラー底部の水槽に集められるクリンカアッシュに大別される。石炭灰は古くからセメント原材料を中心に有効活用が図られており，近年では石炭灰混合材料として，土木分野での利用促進が期待されている。そこで本稿では，石炭灰混合材料の有効活用を目指してとりまとめられたガイドラインの内容を元に，石炭灰混合材料の特徵や課題を紹介する。