西名古屋火力発電所におけるリフレッシュ工事ならではの工夫

摘要

西名古屋火力発電所は中部電力(株)の所有する火力発電所の一つで，石油を燃料とする汽力発電設備として，戦後の高度経済成長期から長期にわたり，名古屋市及びその周辺地域の電力の安定供給に大きな役割を果たしてきた。しかし，運転開始後約40年と高経年化が進んでいたことから，低炭素で良質なエネルギーを安価で安定的に供給するために，LNG(液化天然ガス)を燃料とする高効率なコンバインドサイクル発電方式(3 on 1)を導入するリフレッシュ工事を進めている。2013年11月に工事が開始され，2017年9月には運転開始予定であり，完成後の熱効率は，旧設備より20％以上高い約62％となり，世界最高水準の火力発電所となる。また，本工事はリフレッシュ工事である上に，工期短縮が求められたため，様々な工夫が施された。