フライボール打法

摘要

球春到来。プロ野球開幕、そしてセンバッ高校野球の開幕が近づいてきた。私がいま注目している野球の見どころのひとつは、『フライボール革命』だ。日本では長く、「ゴロを打て」「低く鋭い打ヌ求がチャンスを広げる」と教えてきた。凡フライは発展性がない。アウトカ《増えて、走者も進塁できない。低い打球なら抜ける可能性がある。正面をついてもエラーするかもしれない。ところがメジャー•リーグではとくに2017年ヒユーストン•ァストロズのワールドシリーズ優勝を機に、『革命』が起こり始めた。2016年に.247だった打率が翌2017年に.282と急騰。ホームランも198本から238本に増えて、ァストロズは快進撃を果たした。背景にあつたのが、徹底したデータ解析から導き出された『フライボール打法』だという報道が衝撃を与えた。もっとも、ァストロズは組織的なサイン盗みも明らかになり、別の衝撃も与えてしまった。ともあれ、ビッグデータで全打球を解析した結果、ゴロやライナーよりフライのほうが進塁や打点につながる現実が浮かび上がつた。「ゴロはどんなに強くてもホームランにはならない」「約30度の角度で打ち上げたボールがホ一ムランになる確率が高い」といった事実も指摘され、こぞつて「フライを打つこと」に取り組み始めたのだ。