入門　海運を取り巻く環境•安全規制: 第2回　シップリサイクル条約への対応

摘要

老朽化などによって役目を終えた船舶を解体し、再利用する「シップリサイクル」の多くは現在、途上国で行われており、作業時の安全衛生の確保と水質•土壌汚染を抑制することが課題となっている。IMO規制の知識の深化を目的とした、日本海運集会所と日本海事協会（NK）の共催セミナーの第2回（2月20日開催）は「シップリサイクルの概要と新規制への対応」をテーマに、NKの業務執行委員研究開発推進室長兼シップリサイクル事業推進チームプロジェクトマネージャーの高野裕文氏が講演。各国で行われているシップリサイクルの現状を踏まえ、安全•環境両面の向上を狙いとして2009年5月に香港で採択されたシップリサイクル条約について、また、船舶と船舶リサイクル施設のそれぞれに求められる要件について説明し、会場は満席となった。