東京電力福島第一原子力発電所事故に由来する汚染水問題を考える

摘要

2011年3月におきた東京電力福島第一原子力発電所(以下,来電福島第一原発）の事故からすでに3年以上が経過したにもかかわらず,原子炉の冷却のために注入している水と建屋地下に流入する地下水の影響で，陸上に蓄積せざるをえない汚染水は増え続けている。2014年3月時点で総容量約49万m~3のタンクが用意されており，その90%以上に複数の化学組成をもつ何らかの処理をされた汚染水が溶液として保管されている。この汚染水を貯蔵するタンクの総容量は来年3月末で81万m~3に達する計画である。