地球温暖化対策の行方

摘要

昨年12月3～15日にインドネシア・バリで開催された第13回気候変動枠組条約締約国会議および第3回京都議定書締約国会合（COP13／CMP3，以下，バリ会議）は，地球温暖化問題に対する2013年以降の国際的な枠組みについて，09年末までの2年間の交渉で合意をめざすことを決めた。この会議に先立って取りまとめられたIPCC（気候変動に関する政府間パネル）の第4次評価報告書のシナリオによれば，工業化前のレベルから2.0～2.4℃の気温上昇に抑えるためには，2015年までに世界のCO_2排出のピークを迎え，50年には2000年比で50～85％の削減が必要になる。