521系電車におけるATS-P非常ブレーキ動作原因究明に向けた取組み

摘要

本取組みにより、冬期に多発した521系電車における原因不明のATS-P非常ブレーキ動作の原因を明らかにし、再発防止に向けた暫定対策を実施しました。本事象は、冬期の早朝に多発する架線の着霜によってパンタグラフが離線し、架線電圧(SIV入力電圧)の変動によりA社製のSIV装置の出力電圧が上昇しAT&P入力過電圧保護動作が作動、これにより非常ブレーキが動作したものであるとわかりました。暫定対策ではA社製SIV装置のACOVD保護動作を作動しやすい条件に変更しました。暫定対策後以降は本事象の再発はなく、有効な暫定対策と評価しています。