架線·パンタグラフの三次元シミュレーション

摘要

三次元架線モデルに対して三次元パンタグラフモデルが走行する際の動的挙動を計算可能とするシミュレーション手法を開発した。本手法により，これまでのシミュレーションでは再現できなかったわたり区間等における架線とパンタグラフの運動を把握することが可能となる。今後は，シミュレーションの精度向上を行いつつ，架線やパンタグラフの開発における詳細検討，わたり線等における事故原因の究明に本シミュレーション手法を活用していく予定である。さらに将来的には，別途開発している電車線非接触測定装置などから得られた架線の位置情報から架線モデルを構築して架線·パンタグラフシミュレーションを実施し，摩耗進行箇所における原因究明や架線の改良方法の提案を行うなどより高度な保守管理への活用を目指す。