鉄道の高速化と事故に学ぶ電車線路用架線金具の歴史

摘要

東海道新幹線では開業後、列車の運行を妨げる多くの事故が起き続けました。架線?パンタグラフ系の事故が多発し、関係者は先ずは事故復旧そして再発防止策にと日々対応に追われました。事故の多くには架線金具が関係していました。一つの架線金具の外れは時には大きな事故になりましたが、金具の改良に当たり、当時は高速集電系の架線金具にどんな振動や力がかかるのか良く分かっていませんでした。特別高圧がかかっており、列車が通過する状態での応力や振動加速度の測定は困難でしたので、改良も手探り的に進めざるを得なかったわけで、関係者の苦労が偲ばれます。