初代国鉄通勤形電車73系のあゆみ:国鉄とともに昭和を駆け抜けた通勤形電車63•73系とその仲間たち連載第8回73系の登場(新造車編)

摘要

戦後の輸送急増に合わせ、東京や関西の人都市圏に大量投入された63系電車は、1951(昭和26)年1月に新造されたモハ63形4輌(855〜858)をもって製造が中止された。その後は本連載前2回分で述ベた通り、63系の更新作業(73系化）に移行し、昭和26年度の通勤形電車の新造はゼロであった。翌27年度には、63糸の更新入場による通勤形の不足を補うため、約2年ぶりに20m4扉の通勤形電車新造が再開され、63系改め73系の増備車として、同年12月に新造73系が初めて登場した。