ミリ波

摘要

電子工作教室を手伝ろ機会がある。オーソドックスなラジオ作りでは、今の子どもたちには初めての体験をする▼はんだ付けがその代表だろろ。やけどするほど熱いこて先で、部品のリード線とプリント基板のパターンの銅箔をあたため、はんだを溶かし込んで固定する作業の体験者はほとんどいない▼ねじ回しも同様で、締め付けるのは右回し、緩めるのは左回し、と教える必要がある子どもも少なくない。このどちらも身に付けないで、製造業に入社してくる新卒がいるといろ話をだいぶ前聞いたことがある。そろいう人を減らすために、機会があるとお手伝いしている▼完成してからも初体験がある。選局だ。リモコンもボタンもないラジオ。指先でダイヤルを回しながら耳を澄まして放送局の電波を探さないと番組が聞けない。この三つの初体験。子どもたちは最初戸惑ろが、すぐに習得して楽しみながら挑戦する▼低周波から高周波まで連続して存在する音や電波の概念も、ラジオ作りをした経験があれば理解しやすいはず。周波数の分布を波形で表示するスマホ用の"スぺアナ"アプリも無償配布されている。これを見せると皆目を輝かす。幼い時の驚きと感動が将来を決定づけることもある。