正負交番鉛直荷重がスパイラル状の羽根を有する回転杭および直杭の鉛直支持力•引抜き抵抗力に与える影響

摘要

In order to estimate the effects of cyclic loading on bearing capacity and pull-out resistance of piles, monotonic and cyclic vertical loading tests were conducted on a pile with or without spiral wings in uniformly graded sand in a calibration chamber. Both pushing and pulling shaft friction decreased with increasing the cyclic loading force, whereas the pushing end wing and tip resistance did not decrease with increasing the cyclic loading force.%狭小地に建設されるスレンダーな建築物や、鉄塔•風力発電施設などの塔状構造物などでは、地震荷重や風荷重を受ける際に大きな転倒モーメントが発生し、基礎杭には大きな押込み力と引抜き力が交互に繰返し作用する。このような場合でも、現状では一方向の押込み•引抜き載荷から得られた杭の支持力を基に、杭基礎の設計が行われることが多く、繰り返し荷重の影響が適切に盛り込まれているとは言えない状況である。一方で、このような大きな押込み力と引抜き力に対応できる基礎杭として、羽根付き回転鋼管杭(以下「回転杭」)が注目され、多くのプロジェクトで採用されている。回転杭は、杭先端の1枚羽根に大きな支持力を期待する「先端支持型回転杭」と、主に杭周面の複数羽根に支持力を期待する「摩擦支持型回転杭」に分類される。この両タイプの杭に関して、繰返し荷重下の支持力性能を把握し、今後、実務設計に反映していくことが望ましいと考える。