国際対応型LCIA手法LIME3の枠組みに基づく世界42カ国の行政区域の年間環境影響評価

摘要

近年では国際連合が主導するSustainable Development Goals(SDGs)をはじめとした様々な環境関連の国際目標が各国の環境活動への取り組みを後押ししている。また、各国の事業者は環境配慮を推進していく上で自らの経済状況を勘案した意思決定をすることが不可欠であり、そのためには環境と経済の相互関係を踏まえた合意形成をしていくことが求められる。そこで、国際連合は2012年に「System of Environmental Economic Accounting （SEEA）」を公開し、環境と経済の包括的な会計を行うための国際標準となる枠組みを提示した~(1))。これに伴い各事業者は環境統計と経済統計を統合して管理することが国際的に推進され、各々が自らの環境活動を定量的に認識•測定•伝達することの意義は高まっているといえる。