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摘要

浮世絵師の葛飾北斎（1760〜1849年）といったら，『冨嶽三十六景』はじめ，江戸末期に活躍した画家，版画家，漫画家として知らない人はいないだろう。北斎が生まれた頃は「江戸に本格的な民間画壇が生れようとする胎動が始まったころ」という（北斎館館長安村敏信氏)。必然的に，北斎のような絵世界の天才が生まれる環境があった。北斎館は，長野県小布施町にある1976年開館の美術館で，北斎が83歳の頃にこの地域を訪れ，大作を残したことが同町との関係を深めた。JR長野駅から長野電鉄で20〜30分の小布施駅下車，徒歩12分のところにある。2020年1月19日まで，「北斎VS北斎冨嶽三十六景と富嶽百景II」を開いている。