東横学園女子短期大学2号館教室棟の耐震補強設計・施工: 圧着タイプによるTSKアルミブレース耐震補強工法

摘要

建物の耐震性能を向上させるためには，耐力壁の増設や 鉄骨などのブレースを設置する方法，既存建物の外周に RC・PC造のフレームを増設し水平変形が大きくなっても 建物の耐力を向上させる各種工法がある。既存建物の工事 に際しては，建物の継続使用や，室内のレイアウト，工事 作業で発生する騒音，敷地条件による制約（植栽などの外 溝や狭小地のため架設重機が利用できず，部材の搬入・揚 重が困難。）など，施工するうえでの対応すべき課題が多数 存在している。そのため既存建物の耐震補強を進めるため には「建物を使用したまま」あるいは「使用できない期間を最 小限」に留め，さらに建物の周辺状況に影響されにくい技術 が求められていた。