プレキャストPC床版(PRC)を用いた床版取替工事: 東北自動車道 綱木川橋床版補強工事

摘要

東北自動車道綱木川橋の床版改良工事の設計•施工報告である。本橋は東北自動車道仙台宮城IC〜泉IC間に位置する鋼2径間連続非合成鈑桁橋であり，開通から約40年が経過している。その間，大型車交通量の増加や規制緩和による車両の大型化，また冬季の凍結防止剤散布の影響などにより，コンクリート床版の劣化•損傷や鉄筋鐯の発生が多く見られたことから，床版増厚や舗装の改修などにより維持が行われてきた。しかし近年においてはその補修頻度が多くなってきたことから，抜本的な老朽化対策として床版取替えを行うこととなった。本橋の工事は，反対車線を対面交通規制しながら，床版取替えを施工する計画とした。本稿では，既設鋼主桁上に施工する床版の設計と施工計画時の留意点，および平成25年5月に施工した上り線床版取替え工事について報告する。