新名神高速道路楊梅山高架橋の設計•施工: 大規模箱桁橋における施工の合理化

摘要

楊梅山高架橋は.新名神高速道路の高槻JCT•IC~神户JCTのうち，高槻JCT•ICの西側に位置する多径間連続箱桁橋である&本橋は上下線ともに橋長1100mを越える大規模なPRC連続箱桁構造であり，コンクリートウェブ構造および波形鋼板ウェブ構造で構成されている.また，高槻JCT•ICの一部を担っており，橋梁途中から本線部とランプ部に分岐するため複雑な構造の橋梁である。加えて，本工事では下部エの引き渡し時期や隣接する土工区間との調整など施工面で多くの制約が生じていた。.このような厳しい工事条件のもと，定められたエ期を満足しながら品質を確保するために，設計面ではブロック割りの見直しや高強度PC鋼材の使用，施工面では柱頭部でのプレファブ鉄筋や波形鋼板ウェブ部での特殊な急速施工法の採用などを実施した。これらの合理化対策により2017年11月に部分竣工を迎えることが可能となった。本稿は，本橋の構造的な特徴に加え.大規模橋梁を合理的に工事するために行った設計·施工に関して述べるものである。