多機能型遠心転動造粒コーティング装置を用いた医薬品経口固形製剤用微小球形粒子の製造に関する研究

摘要

近年，医薬品固形製剤における放出制御技術の発展は目覚しく，これまでにさまざまな放出制御技術を用い.徐放化，時限放出制御，苦味のマスキングなどの患者のニーズに合わせた数多くの機能性粒子が開発されてきた[1-7]。もっとも容易な方法での機能性付与は，あらかじめ造粒した顆粒にコーティングを施すことであるが,もし，これらの顆粒の粒子が球形であれば，均ーなコーティングが容易となり[8],また径の測定により球の表面積や体積を算出できるため，薬物放出特性を予測することも容易となる[9-11]。したがって，製剤学分野において，いかに球形粒子を容易に製造し，かつ安定供給するかは，きわめて重要な問題となる。