Mobile Mapping Systems(MMS)は道路とその周辺の構造物を計測する用途で普及しており,取得した点群から道路周辺の様々な地物を自動的に抽出する試みが行われている。しかし,道路空間は複雑な構造を成しているため,自動抽出できる地物には限りがあり,制約条件がある場合も多い。自動抽出を考慮した場合,MMSの利用に適した空間とは,レーザーが届く範囲に抽出対象の構造物があり,空間構造が単純な空間である。このような空間の一例として鉄道施設が挙げられる。鉄道は必ず2本のレールがあり,その周辺には架線や電柱など,限られた鉄道設備しかない。今後,鉄道分野においてMMSを利用する事例が増えていくと予想される。そこで,MMSによって鉄道空間を計測し,自動抽出を行った事例を紹介する。
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