Data Center3.0とは何かCiscoの描くデータセンタの未来像

摘要

「グリーンIT」「仮想化」などという言葉が流行になっている。これらに絡めて言われる「グリーン」や「CO_2削減」などは、国内で聞く限りでは、もちろんレトリックであって、本音はデータセンタの熱対策が問題になっている。一般に知られているように、日本のCO_2排出量は世界の5%以下と極めて少ない。CO_2の問題は、世界のCO)2排出量の約7割を占める中国、アメリカ、EUの問題であって、1%にも達しない発展途上国の問題でも、5%にも達しない日本の問題でもない。このように考えると、「仮想化」によって何が得られるか、データセンタの熱対策に「仮想化」なるものがどのような影響を及ぼすのか、などに注意しながら、最近の流行語の「本音」部分を聞けばよいことに気づく。ネットワーク装置の販売を辛がけるネットワンは、パートナー企業を集めて、NET ONE SOLUTION STREAM 2008を開催した。初日の基調講演では、シスコシステムズのデータセンタスイッチングテクノロジーグループ、VP/ジェネラルマネージャ、Rajiv Ramaswar氏が「Data Center3.0の時代」について講演した。それに続くセッションでは、ネットワンやシスコシステムズの各氏が仮想化、ユ＝ファイドファブリック、ユニファイドI/Oなどの概念について、詳細に講演した。ネットワンのパートナー企業は、他にもたくさんあるが、ここでは全体として強いメッセージを発していたシスコのデータセンタ3.0にフォーカスしながら、シスコの描くデータセンタの将来像を見ておこう。