有限密度中のカイラル凝縮

摘要

核物質中におけるカイラル凝縮の密度依材性を、カイラル対称性から従うワード恒等式、および核物質中のカイラル摂動論を用いて解析した。低密度定理として知られる線形密度の寄与から、通常の原子核密度ではカイラル対称性が三割ほど回復することが示唆される。さらに次数勘定からNLO、NNLO の寄与を与えるダイアグラムを分類し、その物理的な意味を明らかにした。それによるとカイラル凝縮の密度依有性を定量的に議論するには、カイラル有効理論に基づく核物質の定量的記述が必要であるであることが示唆される。